Cook

7つのコツでフォンドヴォーは劇的においしくなる!現役シェフの本格フォンドヴォー

  1. HOME >
  2. Cook >

7つのコツでフォンドヴォーは劇的においしくなる!現役シェフの本格フォンドヴォー

悩美さん
悩美さん

フォンドヴォーってなんですか?

名前は知ってるけど何に使うの?

フォンドヴォーって何に使うの?

フォンドヴォーは主に、フランス料理のソースや煮込み料理に使われるダシの一つです。

最近は、カレーやビーフシチューなどに「フォンドヴォーを使用」と書いてあるものが増えてきましたが、コクを出すために使用されることもあります。

本記事ではフォンドヴォーについて、作り方や使い方、おいしく作る7つのコツなど解説していきます!

本記事の権威性

サイト管理者:かえる(現役フレンチシェフ)

浅草リエーブルからフランス料理の世界に入り、リゾートホテル、都内、横浜のミシュラン星付きレストラン、銀座ビストロなどで研鑽し、32歳で結婚式場の料理長。パティシエとしても5年間経験し、料理、製菓、製パンなど何でもこなします。

1.フォンドヴォーとは?

フォンドヴォーとは、フランス料理における《仔牛がベースの茶色いダシ》の一つです。正確には《フォンブランドヴォー》と言います。

フォンドヴォーの意味は、仔牛のダシ。

《フォン》=ダシ 《ド》=~の 《ヴォー》=仔牛 

※《ブラン:brun》=茶色

なので、

材料は仔牛の骨、仔牛のスジ、香味野菜、ハーブ、香辛料、水をベースに作られ、主にフランス料理のソースのベースや、煮込み料理に使われます。

しっかりと仔牛の骨やスジを焼いて長時間煮込むことで、香りのよい茶色いダシに仕上がります。

フォンドヴォーを1/2まで煮詰めたものは《フォンドヴォーコルセ》と呼ばれ、ソースなどによく使われます。

更に煮詰めたものは《グラスドヴィヤンド》と呼ばれ、非常に味の濃いものになるのでソースのコクをちょっと足したい時などに、最後にちょっと入れて使ったりします。

古典料理では、ソースエスパニョルや、ソースドゥミグラスなど小麦粉でつないだ重めのソースがよく使用されましたが、時代とともに重たいソースは敬遠されるようになり、

その代わりにソースを軽く仕上げられるフォンドヴォーが使われるようになり、ソースの主流はフォンドヴォーベースになっていきました。

メモ

現在ではフォンドヴォーよりも更に軽く、素材の味がそのまま生かせる《ジュ》をベースにしたソースが主流になってきています。

※ジュ=素材のジュース、だし汁

2.本物のフォンドヴォーの作り方

フォンドヴォーはソースの命です。これがおいしく出来ないと、すべてが台無しになるほど重要なベースです。逆に考えると、ベースさえしっかりしたものであればおいしい料理が非常に作りやすくなります。

2-1.【プロ向け】本格フォンドヴォーの作り方

すべての工程には意味があります。おいしいダシを取るためにはしっかりと意味を知る必要があります。今回はかなり詳しく解説していきます。

材料

  • 仔牛の骨 8㎏
  • 仔牛のスジ 8㎏
  • 玉ねぎ 5個
  • 人参 5本
  • セロリ 3本
  • ニンニク 1個
  • トマトペースト 300g
  • タイム(フレッシュ) 1pc
  • ローリエ 2枚
  • 白コショウホール 少し
  • コリアンダーホール 少し
  • 岩塩 ほんの少し
  • 水 15L

作り方

1.玉ねぎ、人参は1/4にカット、セロリも同じくらいの大きさにカットして、ニンニクは横半分に切る。仔牛のスジも大きめのは10センチ以下になるように切っておく。

ポイント

多分普通にフォンドヴォーを取る方よりも野菜が大きいです。

これには理由があって、

日本では主に軟水を使ってダシを取ります。軟水は硬水に比べてミネラル分が多いので、煮崩れしやすいので野菜は少し大きめにします。

野菜を細かくして取るのは硬水を使って取るフランスそのままのやり方です。

2.仔牛の骨、仔牛のスジにかるく油をまとわせて、オーブンシートをしいた鉄板に並べて180℃のオーブンで焼いていきます。

途中で骨やスジをひっくり返しながら、

仔牛の骨で約40分、スジで20~30分くらい焼きます。

焦がさないように、でもしっかりと焼く。見た目がおいしそうになるように焼いてください。

ポイント

なぜ骨やスジを焼くのか?

ここで重要なのは、余分な水分を飛ばすことと、しっかりとメイラード反応を起こすことです。時間をかけてしっかりとオーブンで焼くことで、余分な水分がとび、さらにメイラード反応が起こることで肉の臭みがとれて、香ばしい良い香りにかわるんです。

焦がしてしまうと雑味のもとになるので気を付けましょう。

3.大きめのフライパンか鍋で野菜を炒めていきます。

クセの少ないひまわり油などがおすすめです。

最初にひまわり油とニンニクを入れて炒め、そこに他の野菜をいれて色を付けながら甘味を出すようにしっかりと炒めます。

良く炒められたら、トマトペーストを加え、さらに炒めます。

ポイント

トマトペーストは必ずしっかりと炒めましょう。

缶詰特有の臭みがあるので、炒めて臭みをとばします。

焦げないようにだけ注意してください。

4.寸胴(25L)に焼いた骨とスジを入れて、分量の水を入れ強火で火にかけます。

先ほど骨やスジを焼いた鉄板にはうま味が付いているので水で取って一緒に鍋にいれます。

アクや脂がたくさん出るので、しっかりと取りましょう。残っていると濁りの原因となり、味やアクが出にくくなりおいしいダシが取れなくなります。

注意ポイント

さっきオーブンシートをしいて骨やスジを焼いたのは、焦げ付き防止です。鉄板に付くうま味が、必要以上に焦げてしまっては使い物になりませんので注意です。

5.沸騰したら先ほど炒めた野菜を入れ、さらにアクを取りながら沸かします。沸いたら火を弱め、ハーブや香辛料、岩塩をほんの少しいれます。

注意ポイント

岩塩の入れすぎは絶対にダメです!入れても5gくらいでしょう。

フォンドヴォーは基本的に煮詰めて使うものです。入れすぎると塩辛くなり使えません。

そしてもう一つ厄介なのは、塩を入れすぎると、フォンドヴォーの味を強く感じてしまうので、「素材から味が全部出た」と勘違いする方が多いのです。

ですので岩塩は控えめにしましょう。

6.約8時間程度コトコト煮るので、8時間かけて丁度良くなる火加減で煮ていきましょう。

途中で水を加えることも出来ますが、中の温度が下がるのでナンセンスです。水を入れて温度を下げるメリットはありません。水を加えると、煮ている途中で火加減を強くしなければいけないので濁りやすい、焦げ付きやすいデメリットしかありません。

仕上がりは5~6Lになるイメージです。

アクや脂はしっかりと取りましょう。

7.ダシが煮えたら少し粗目のザルで濾して、鍋で沸かします。沸いたらさらに目の細かいシノワ(目の細かいザルのようなもの)を使って濾して、すぐに氷水にあてて冷まします。

成功すると、軽く澄んだキレイな茶色いダシが取れます!

2番だしの取り方!

2番ダシは、次回のフォンドヴォーを取る際の水の代わりに使ったり、コンソメを引くときにブイヨンと合わせて使ったりします。

作り方は、

1番ダシを取った後のクズにひたひたの水を入れて火にかけ、沸いたら1時間程度コトコト煮ます。これを濾せば完成。

2番ダシに野菜を入れて煮る方法もありますが、あまり意味はありません。

なぜなら、1番ダシでしっかりとしたものが取れていれば、2番ダシと割って使う必要はないからです。

2番ダシはあくまで、次回の1番ダシをよりおいしくするためのものです。

2-2.本物のフォンドヴォーを作る7つのコツ

1.鮮度の良い材料を使う!

2.野菜は若干大きめにして煮崩れを防ぐ(にごり防止)!

3.骨、スジはオーブンでしっかりとおいしそうに焼く!野菜は甘味を出すためにしっかりと炒める!

4.塩を入れすぎない!

5.アクや脂はしっかりと取る!

6.骨、スジのアクや脂をしっかりと取ってから野菜を入れる!

7.火加減はかなり重要!丁度いい火加減でコトコトにること!

プラス愛情ですね!

これさえ守って作れば絶対においしいフォンドヴォーが作れます!

2-3.フォンドヴォーのうま味を科学的に説明

他の白いダシと、フォンドヴォーで一番違うのが「メイラード反応」です。

これは焼いたりするときに起こる褐色反応になります。

食品を高温で加熱すると、香ばしい香りと焼き色ができ、味に複雑味を持たせます。

これによりおいしく感じやすくなるのです💡

2-4. 過去の文献から見るフォンドヴォー

フォンドヴォーは《フォンブランドヴォー》や《フォンドヴォーブラン》と呼ばれていました。

昔は白いフォン(今のブイヨン)を水の代わりにしてフォンドヴォーを取っていたので、今よりもずっと味の強いものでしたが、

時代と共に、より軽い味を求めるようになって、現代のフォンドヴォーに変わっていきました。

しかし、ソースエスパニョルやドゥミグラスが流行っていたので、その時代ではあまり重い部類に入っていなかったと予想されます。

3.まとめ

既製品のフォンドヴォーに触れてきませんでしたが、正直ソースに使うのは論外です。家庭の煮込み料理やカレーに加えるのはアリだと思いますが。

本物の食材を使って、本当のやり方できちんと作れば素晴らしいダシです。

時代と共にソースの概念は変わっていきますが、間違いなく残っていくダシの一つでしょう。

これをおいしく作れるかどうかでまったく違う料理になります。

こういったソースは少量を家庭で作ってもおいしくなりません。

すみません。

今回は本物を伝えるための、超実践向けの記事でした。

最後まで見て頂きありがとうございます☆

カエルアシスタント
カエルアシスタント

じゃあ!

またね!

かえる
かえる

2020/06/06 かえる

Other

2020/6/27

味覚とは?味覚が変わる原因を解説。【6/12更新】

悩美さん最近味の感じ方が変わってきました。大丈夫なのでしょうか? 味覚が変わる原因は様々です 良い悪いは別として、味覚は変わっていくものです。 味覚の違いや、変化は《先天的なもの》と《後天的なもの》の二つに分かれ、 ◆先天的なものは、主に人種によるもの ◆後天的なものは、年齢、病気、ストレス、経験 などで変化していきます。 最近ではコロナウイルスによる味覚障害などがありますが、 これはウイルスによる味蕾への障害と、嗅覚の障害が一緒に起きているのが大きな原因の一つとして考えられます。 嗅覚と味覚は密接につな ...

ReadMore

Cook

2020/6/27

7つのコツでフォンドヴォーは劇的においしくなる!現役シェフの本格フォンドヴォー

悩美さんフォンドヴォーってなんですか?名前は知ってるけど何に使うの? フォンドヴォーって何に使うの? フォンドヴォーは主に、フランス料理のソースや煮込み料理に使われるダシの一つです。 最近は、カレーやビーフシチューなどに「フォンドヴォーを使用」と書いてあるものが増えてきましたが、コクを出すために使用されることもあります。 本記事ではフォンドヴォーについて、作り方や使い方、おいしく作る7つのコツなど解説していきます! 本記事の権威性 サイト管理者:かえる(現役フレンチシェフ) 浅草リエーブルからフランス料理 ...

ReadMore

Cook

2020/6/27

本物のフュメドポワソンの作り方。失敗しないポイントを解説。

かえるフュメドポワソンはフランス料理の基本の出汁の一つになります!しっかりと取ればコクと風味の豊かな最高のベースになりますよ! フュメドポワソンはフランス料理の基本の魚のダシ。 フランス料理には様々なダシがあります。 その中でもフュメドポワソンは魚をベースに取ったダシで、 ソースやスープをはじめ、色々な料理に使われています。 しかし、おいしいフュメドポワソンが最近少なくなりました。 このダシは、ダシだけで十分おいしいんです。 きちんと取れていない所がとても多い。 本記事では、本物のフュメドポワソンをお伝え ...

ReadMore

Cook

2020/6/27

【後編】ブイヨンとコンソメの違い。コンソメについて詳しく解説!

悩美さんブイヨンとコンソメって何が違うの?どちらも代用出来るんですか? ブイヨンとコンソメの違い。 この二つは一見似ているようで別のものになります。 ブイヨンとコンソメを大まかに分けると、 ・ブイヨンはベース(基礎)として使われる。 ・コンソメは(ブイヨンを使って作られたもの)一品のスープとして使われる。 そして、どちらも代用は可能です。 注意点としては、コンソメの方が旨味が強く、塩味を感じやすいので塩の量に注意すれば問題ありません。 でもちょっとコンソメの方が値段が高いので、使い分けたほうがいいでしょう ...

ReadMore

Cook

2020/6/27

【前編】ブイヨンとコンソメの違い。ブイヨンとは?

悩美さんブイヨンとコンソメって何が違うの?どちらも代用出来るんですか? ブイヨンとコンソメの違い。 ブイヨンとコンソメを大まかに分けると、 ・ブイヨンはベース(基礎)として使われる。 ・コンソメは(ブイヨンを使って作られたもの)一品のスープとして使われる。 そして、どちらも代用は可能です。 注意点としては、コンソメの方が旨味が強く、塩味を感じやすいので塩の量に注意すれば問題ありません。 でもちょっとコンソメの方が値段が高いので、使い分けたほうがいいでしょう。 コンソメについてはこちらの記事で詳しく解説して ...

ReadMore

-Cook
-,

Copyright© 食ラボ , 2021 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.